Jyaghua=Aprowarch ♪ 01

 

 

今日も相変わらず世界の果てからの星屑が凄いのう。

毎日これを掃除せんとならんのは老体には酷じゃ…

 

仕方ないですよ、エダマさん。

 

こうして掃除しないと…

僕らは食べるものも満足に得られないのですから。

 

 

そうじゃな。すまん、ジャジャ。

 

して、お前は向こうの地区の掃除を頼めるか?

 

任せて下さい!

 

実はこの間、

星屑掃除が楽に出来るような魔具を開発したばかりなんです!

 

まーた、

爆発させるんじゃないじゃろうな…

 

まあ、自分の力で創ったモノで仕事が楽になるなら良いことじゃ。

 

ふふふ!

新型の箒型掃除機の威力、魅せつけてみせますよ!

 

では早速行ってきます!

 

 

 

 

 

大丈夫か、あの箒…

 

 

 

 

 

 

ピューン

 

 

 

よし、掃除開始!

 

 

 

 

ササッ…

うん、随分調子がいいぞ!

これは久しぶりの発明の成功のような気がする!

 

もしこれがこのまま上手く行けば、きっと村の皆の暮らしも楽になる…。

外に売れればお金も入るから、魔法研究所がこの土地でも、

ぐんぐん育つような新しい苗の開発だって出来る!

 

 

サササッ ズオオオ…

 

その調子だぞ!スイトールサッサ試作6号!

次は向こうの湖の近く…

 

… って、あれ?

 

                    何か、青く…    光っ  て …

 

 

 

ピ カッ!!!!

 

 

 

 

 


 

グニャャニャ…ググル…グル…

 

!?

 

スイトールサッサ試作6号?

いきなりどうした?!

 

 

ゴゴアア…

 

ゴシュジンサマ、ワタシ、

ミナサンノ、オヤクニ、タツ、ソウジヨウグ。

 

 

しゃ、しゃべった…!

 

    スイトールサッサが…!

 

 

オヤクニ、タチタイ。

 

あ、、す、スイトールサッサ試作6号。

す…すごいな、お前……。

 

でも、あの青い光…?

昨日まで無かったけれど…

 

ズゴゴ… 

ゴシュジンサマ。

 

アオイヒカリ。アッタカイ。

デモ。アオイヒカリ、クルシンデル。

アオイヒカリ、タスケ、モトメテル。

 

 

ここからじゃよく見えないけど…

 

そうなの?

 

ゴシュジンサマ。

ワタシ、オヤクニタツノガシメイ。

 

アオイヒカリ、タスケタイ。オヤクニタチタイ。

 

 

 

でも、どうやって…

 

 

ワタシ、スイトレル、マス。

 

 

ズオォオオオ…!!!!

 

 

 

わぁあああ!!!!!

 

 

ドゥゥウウン…!!!

 

 

 

 

… なんじゃ?

ジャジャのいる方角から、何やらやかましい音が… 

 

しょーもないのう、ジャジャの奴… いまゆくぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

おーーい!

 

  ジャジャー!

     大丈夫かー!!

 

 

 

 

 

あ!エダマさん!

 

大変なんです!

 

 

エダマサン、エダマサン。

タイヘンタイヘン。

 

 

!? 

 

な、なんじゃぁ!? 

さっきの箒が…喋っとる。

 

あ!そうなんですよ!

 

って、あぁ!今はそれどころじゃないんです!

ほら…あれを!あれを…みてください!!

 

む…アレは。 …ぐっ…

形が少し、崩れているように見え、る…が。

 

魔物、か?

 

多分… 

このような魔物は今まで見たことがないですが…

 

でも、魔物だとしても…あんなに苦しそうにして…

 

 

 

そうじゃな。放ってはおけんな。

 

 

スイトールサッサ試作6号 が

湖から出る“青い光”を見た途端、

僕の命令以外の行動をし始めて…喋り出したんです。

 

お前はまた、安直というか…

微妙な名前を発明品に付けおるな。

 

しかし、なんじゃ。青い光を…?

したらば、魔法を掛けてない無機物が喋り出した…?

 

 

はい。湖の青い光を助けたいって。 

 

小さな湖をまるごと、吸い込んだんです。

 

ワタシ、

ミナサンノ オヤクニタツノガシメイ。

 

アオイヒカリ、タスケマシタ!

 

 

… すごい箒じゃな。それとも掃除機か。

 

で、吸い込んだ物を、そのまま、取り出したと。

 

はい…。水が全部流れ出たあと、

青い光の中から、こんな魔物が…

 

殆どがドロドロで…こんな状態、見たことがない…。

 

 

ヒト、の…ような形にも見えるが……

 

これではなんだかわからぬ…な

 

 

 

どうしたらいいでしょう…

 

 

そうじゃの… これかはわからぬが。

このような状態になってしまう所以、少し…心当たりがある。

しかし、こんな辺境中の辺境の地に何故こんな…

 

 

ア、ア、ア!!

 

 

 

どうした!

スイトールサッサ試作6号!

 


ゴシュジンサマ!

アオイヒカリガ!!

 

 

…uぅ…uぅうゥぅ……

 

! 

 

おい、おい!

大丈夫か!!

 

よかった!

い、生きてる!

 

エダマさん!運びましょう!!

 

 

 

そうじゃな、ジャジャ!